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リーディングファームと会計士あれこれ。

2010年01月08日 07:44

公認会計士試験に合格するとBIG4と呼ばれる大手監査法人にほとんどの人が就職するのがこれまでの通例でした。もっとも、最近の報道等で報じられているように最近の人余りで就職そのものが危うくなっていますがw


その中でも自他ともに認めるリーディングファームと言えば、新日本有限責任監査法人。売上高、クライアント数ともに日本一です。

そうそう、新制度が施行されて最初に有限責任監査法人に移行したのもココ。

また、受かっちゃいけない人まで受かりまくってカスが多過ぎと言われる07年、08年の大量合格時代の公認会計士試験合格者を太っ腹にザル採用しまくったのもシンニポーン。さすが業界No.1。

さらに、監査法人初の赤字を出した事でも有名。そして監査法人冬の時代に対応すべく、いち早く

・ボーナス一律カット
・転進(リストラ)支援制度
・残業代抑制
・繁忙期の休日出勤の強制代休取得
・文房具の支給停止


等でドラスティックかつステキな給与削減(人によっては前年比約50%減)という、無能な人間が美味しい思いをしてしまう監査法人の弊害の改善に乗り出したりと、本当に業界の模範ですw


そんな新日本有限責任監査法人に新たな称号が。


『SPA!』 1/12号より


「美女が格付け! 合コン四季報」(45P)掲載の

合コン企業評価一覧の

『W O R S T 2 位』


に見事輝いております。

「さすが、リーディングファーム。他の監査法人にできない事を平然とやってのけるッ そこにシビれる! あこがれるゥ!(AA略)」




そもそもそんなに会計士なんか周りにいないはずで、しかも特定の監査法人となる極々限られているハズなのに、並み居る大手企業を押しのけての第2位。

なんですかね、こう一回一回が濃密というか、

「悪い意味で」

記憶に残る、といった地道な、そして如何にも会計士らしい合コン活動の賜物でしょうね。


ちなみに女性陣からのコメント。

「給料は業界高水準だが、合コンの場では無銭飲食や無賃タクシー相乗り乗車をする超ドケチな男も存在する。しかも話も退屈でいいところなし。」

せつない…。そして容易に想像できるのが泣けてくる。


でも、「公認会計士」では全体で見るとBEST19位に見事ランクインしてたりします。

同じくコメント。

「高収入の割にはケチでプライドが高くワリカンも当然。だが、新制度導入によって、毎年数百人規模の資格保有者が就職難に苦しんでおり、特権階級ではなくなりつつある。」

むしろなんで19位にランクインしたのか分からないぐらいのヒドい言われようw


まあ、業界の先行きについては実際当たってるなと思います。とある事情により人材紹介会社に集まる求人及び応募者のリストを見る機会がありまして、シビアな現状を目にしました。抜粋するとこんな感じ↓

職歴

監査法人(監査・コンサルティング):6年以上
コンサルティング: 3年以上
経理: 2年以上 

資格
公認会計士
公認内部監査人(CIA)
日商簿記1級 
TOEIC 975 

年齢
35歳

現在の年収
920万円

→希望年収700万円以上。

希望水準低すぎ。物悲しいですよね、200万円下げても転職したいって、どんだけ現状に不満があるんだと。


職歴

監査法人(監査・コンサルティング):10年以上
コンサルティング: 10年以上

資格
公認会計士
中小企業診断士
システムアドミニストレータ
TOEIC 940

年齢
40歳

現在の年収

1100万円

→希望年収1200万円以上。

夢がないですね…。


何だかんだで夢が無いと良い人材って集まらないと思うんで、

「会計士になったら35歳で年収2000万がスタンダード」

ぐらいにならないと、新卒カード捨てたり現職のキャリアを捨てるというリスクを取ってまで会計士を目指す人がますます減ると思います。

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渡る世間はオニばかり

2009年06月17日 04:58

ブログのタイトルの下に「ちょこっと会計」とこっそり入れてますので、財務・会計の話も書いてみます。


多分、財務政策やデリバティブに興味の無い人は読んでも全然面白くありません、ごめんなさい。あと、内容の正確性は担保できません。


右肩下がりの景気を反映してか、ヘッジの内容や有効性についてクライアントからご相談がきたりします。で、時々話題に上るのがサイゼリヤ(証券コード:7581)が巨額の損失を出した為替ヘッジについて。新聞等でも話題になりましたよね。

まずはリリースから契約内容をCut & Pasteしてみます。
『デリバティブ評価損発生見込みに関するお知らせ』

>>
FX参照型豪ドルクーポンスワップ
(見込まれる評価損 71.3 億)想定レート65.00
・ 約定日: 2007 年10 月22 日
・ 約定月末日(2007 年10 月末)仲値=105.83 円/豪ドル(参考)
・ 支払日 : 2008 年12 月1日から2010 年11 月1日まで、毎月1日
・ 豪ドル約定金額 : AUD1,000,000
・ 約定レート : 第一回約定レート 78.00 円/豪ドル
ただし、FXが78.00 円以下の円高になった場合、それ以降の約定レートは以下の式で計算される。
【前回約定レート】×【78.00/FX】円/豪ドル
下限=78.00 円、上限=600.00 円
・ FX : 各為替参照日の東京時間午後3時のJPY/AUD為替レートの仲値
・為替参照日 : 各支払日の5営業日前の営業日
>>


サイゼイリヤ、ファスト・フード・レストランとしてオーストラリアから牛肉なんかを仕入れていますので、その仕入のヘッジという名目でBNPパリバと上記の契約を締結したようです。

締結当時のTTMがJPY105.83/AUDですので、JPY78/AUDでAUDを買えるから随分お得、みたいに「見えます」。

でも、世の中そんな都合のいい話だけで契約が成立しているはず訳もなく、しっかり但書が入っています。この契約がエグいんですよ、また。怖いとこだけ抜き出してみます。

『支払日 : 2008 年12 月1日から2010 年11 月1日まで、毎月1日』
『【前回約定レート】×【78.00/FX】円/豪ドル』

これ、どういうことが起こるかというと、JPY/AUDのFXが78円を下回り始めると「指数関数的」に損失が「膨らみ続ける」という契約なんですね。

2008年12月1日のレート(終値ベース)を適用すると、こんな感じです。
78×78/62.4=97.5
で、次の月の2009年1月1日はどんな計算式になるかというと、
97.5×78/57.1=133.2

わずか2ヶ月で実勢レートの2倍以上です…。

以降、少しずつレートも戻していますが、極めて不利なレートが乗数で増えていくという内容ですので、とんでもないことになります。以下、為替のヒストリーからの試算。

09/02:166.8
09/03:190.4
09/04:207.7
09/05:212.4
09/06:211.8

09/06のレートが約JPY78.2/AUDですから、戻しつつある過程の中でもたった半年で約2.7倍の損失を被っています。契約に基づけばこれが後17回繰り返される恐れがある訳です。

おそらく、契約を締結した当時は資源ブームに沸く中で、AUDが78円を切るなんて想定してなかったんでしょうね…。


読みの甘さを責めてもしょうがないんですが、問題なのはこれを仕入に関わる「為替ヘッジ」として利用していたこと。

別にモンテカルロ・シミュレーションなんてやるまでもなく、エクセルで計算すれば5秒で損失が爆発的に増加する可能性を秘めているのが分かります。
こんな、「リターンの上限が固定されて損失だけは確定できていない」、なんて金融商品がヘッジ手段になりうる訳がありません。一応、監査でヘッジの有効性もチェックしているはずなんですが、担当会計士は疑問に思わなかったんでしょうかね?そもそも、投機を投機で相殺しようとするところに無理があるんですけどね。


外資系証券会社のカバレッジ(法人営業担当)はある程度分かって売りつけていたと思うんですよ。
こういう無茶苦茶な商品を嵌め込む時は財務担当を接待漬けにするのが常套手段。GS然り、MS然り。下手すると「お小遣い」を渡していたりするのもままある話。表には全然出てきませんが。1ヶ月ソープランドに連れて行き続けたなんて話も(元いた銀行の転職した同期から直接聞きました)w

外資系のこういう怪しいプロダクトを売る担当者の間では、

「役員になる見込みがない財務部長がオトシやすくて一番狙い目」

なんて言われていたりしました。出世を諦めた人間は目先の欲にとりつかれますからね…。

で、カバレッジは嵌め込みで巨額のボーナスをもらってさっさと辞めて別の外資に移り、証券会社は証券会社で、

「担当者が辞めてしまいまして」

なんて逃げるわけです。契約上は有効ですし。


ちなみに、サイゼリヤ、さすがに為替が急激に戻すことを期待するなんてバカなことはせず(単なる評価損益ではなく、契約上確実に毎月支払いが起こりますからね)、巨額の違約金を払って契約を解除しました。その額、約153億円。営業利益85億円で、経常利益・純利益それぞれ80億円・42億円の予想だったのが、が経常損失で86億円、純損失58億円を叩き出しましたw(2009年8月期予想)


まあ、こういう恐ろしい事例があると、

「一度、御社のデリバティブ契約を評価してチェックしませんか?」

なんてハイエナみたいな人間にとっては良い飯の種になったりするんですがね。



昨年末の金融商品会計基準の改正と最近出てきた論点整理についてはまた時間があったら書いてみます。



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